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第7 残存艦艇の処分

1、残存潜水艦の処分(五島列島近海は潜水艦の墓場)
(1)若狭湾において米軍処分
 伊121潜 、呂68潜、 呂500潜(ドイツのUボート) 昭和20年4月30日

(2)清水付近において米軍処分
 呂58潜 、波101潜、波102潜
 波104潜(黒田万左留)
 昭和20年10月

(3)空母潜水艦、高速潜水艦
 伊14潜(隅田一美
 伊400潜(
西島和夫
 伊201潜
(大賀良平)
 伊203潜(前田孝正)
21年1月米海軍乗員により米国に向け佐世保出航、戦艦長門、新造巡洋艦酒匂とともにビキニ環礁での水爆実験で消滅 

(4)福江島の東16浬において米軍処分
 伊36潜(萩原和雄) 、伊47潜(菊池貞彦)
 伊52潜、伊58潜(西垣英夫)、伊156潜(
細谷孝至)
 伊157潜、伊158潜(
松見秀二)、伊169潜
 伊162潜、伊366潜、伊367潜
 伊402潜(
森山陽一)、呂50潜(滝沢三郎)
昭和21年4月1日米海軍の調査を受け、佐世保に回航、巡洋艦シカゴ、コロンブス両艦、駆逐艦3隻、潜水母艦、揚陸艦各1隻の監視下福江島の東16浬の海域で米軍の手で処分された。(菊池貞彦回想)
・平成18年4月、編者は、ケーブルテレビのアメリカ 「discovery channel」で、米国が「ローゼンズ作戦」と呼称されていた処分の実況映画を偶然見た。感慨新たな思いであった。

(5)佐世保港外、向後崎の西13浬において、米軍処分
 (大賀良平)、波107潜
 波210潜(青木 滋)、波215潜(
稲葉天洋)
 波216潜(八十島奎三)、波217潜(
久保 猛)
 波218潜(細見弘明)、波219潜
(工藤淳一)
 波224潜(
鈴木好和)、波228潜(竹田 穣)
 波229潜(川島英男)、波230潜(三浦昌尹)
昭和21年4月5日

(6)紀伊水道において米軍処分
 伊603潜(蔭山 弘、大阪で沈没)
 波211潜(田口英夫)、波212潜
 波213潜(
清水郁男)、波221潜(服部正範)
 波226潜(
吉田弘俊)
昭和12年4月15日

(7)伊予灘において米軍処分
 伊152潜、伊1544潜、伊155潜 、波205潜 呂59潜、呂62潜 、 呂63潜 昭和21年5月

(8)その他
 伊363潜(呉から佐世保に回航中宮崎沖で触雷沈没、水雷長森山祐は陸行中で難を免れた)
 伊369潜(横須賀において米軍接収)
 波204潜(呉から佐世保に回航中、宿毛避泊時に座礁解体)
 波209潜(下関海峡で触雷解体
常広栄一
 呂57潜(小豆島にて米軍処分)
 呂671潜(旧独潜シンガポールで英軍接収)
 伊502潜(同上)
 伊505潜(旧独潜ジャカルタで接収)
 伊506潜(旧独潜スラバヤで接収)

2、水上艦艇の処分
明治海軍創立以来70数年間に国民の叡智と努力、涙と汗で築いた大日本帝国海軍の最後の駆逐艦は復員輸送の業務に参加した後、賠償艦として引き渡され、夫々の国で活躍したであろう。その隻数は海軍が保有した174隻中の僅か26隻であった。これら駆逐艦の艦長として引渡し役ではあったが田口康生が「夕月」、橋本一郎が「波風」で立派に引渡したことであった。

1)戦艦長門、新造巡洋艦酒匂
 21年1月米海軍乗員により、処分潜水艦(上出)とともに米国に向け佐世保出航ビキニ環礁での水爆実験で消滅 
(2)賠償引渡されたのは次のとおりであった

 米国   花月、樺、樫、欅、雄竹、柿
 英国   夏月、竹、萩、樟、槙、菫、夕凪、若鷹
 国府海軍 波風、雪風、初梅、宵月、楓、蔦、杉
 ソ連   春月、響、桐、椎、初桜、榧、早崎

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